せっかくピアノを習っているのに、発表会前になって「人前で弾くのが恥ずかしい」と言いだす子供さんはありませんか?
親としてはステージで頑張って演奏する姿を見たい気持ちは山々ですが、嫌がっている我が子を見ると参加させていいのか悩んでしまいますね。
演奏は人前で弾くことで更に伸びていきますので、ステージ当日までお家での練習を何とかサポートしてあげたいものです。
この記事では
- 子供が人前で弾くのは恥ずかしい言ったら?
- 子供が人前で弾くのを恥ずかしがる理由と3つと対処法
- 子供が人前での演奏に強くなるための日頃の練習方法とは?
について解説します。
子どもが人前で弾くのは恥ずかしいと言ったら?
子供が発表会など人前に出るのが恥ずかしい言ったときには、まずは気持ちを受け止めてあげましょう。
子供は人前で演奏することに対して「頑張るべきもの」と感じ取ってはいますが、
本当は
- 自分で出たくない理由をうまく言語化できない
- 出たくない理由が多すぎて面倒
- 疲れ切っている
など他にも様々なことを感じていたりします。
親としては積極的に頑張ってほしいので理由を細かく問い詰めたくなりますが、まずは恥ずかしいから出たくないと言っている気持ちを受け止め安心させましょう。
とりあえず「そうなんだ」と冷静な態度や言葉で接するのがベストで、逆になんでなんでと焦って詰め寄り子供を萎縮させるのと逆効果になります。
子どもが人前で弾くのを恥ずかしがる理由3つと対処法
ピアノを習う子どもが、発表会などの人前に出ることを恥ずかしがるのは
- 今まで大勢の前で演奏する機会がなかった
- 大勢の前でミスしたくない
- 決められた曲が好みではない
の主に3つ考えられます。
上記3つの対処法をお伝えします。
今まで大勢の前で演奏する機会がなかったら?
今まで大勢の前で演奏する機会がなかったら、まず簡単なイメージトレーニングをしてみましょう。
習いはじめのうちは、家族以外の人がいる大勢の前での演奏が出来るのかどうか不安になっているので発表会の演奏を恥ずかしがったり嫌がったりする子どももいます。
家ではいつもの練習にプラスしてステージでやるようにお辞儀をするなどのイメージトレーニングをしてみましょう。
できるだけ
- 舞台の袖から登場
- お辞儀
- 演奏
- お辞儀
- 退場
までの流れをセットにします。
ステージでの流れが分かれば子供さんは安心します。
練習の過程で「前より上手になった」と褒めれば気分も上がってくるので、たとえ褒めるところが無いと思っても「音がいい」とか「◯◯の音が好き」でもかまわないので褒めてください。
流れを掴んできたら「そんなに緊張しなくても大丈夫そう」とか「ほら意外とすぐ終わるね」と安心させてあげましょう。
大勢の前でミスしたくない
発表会のステージでミスをしてしまうかもしれない気持ちから、出演に抵抗を感じる子どももいるようです。
ミスする原因は
- 技術がまだ不足している
- 経験不足
- 他人の目が気になる
などが主です。
それでは改善策を見てみましょう。
技術がまだ不足している場合
技術が不足しているという原因は、ふだんの演奏や練習をもう一度丁寧に見直すことで改善します。
たとえば
- 弾きにくい、ミスしやすい部分を中心に練習
- まずは弾ける速度で実際の速さよりゆっくり練習
- 楽譜の見直し(音符だけでなく指使いも)
などです。
楽譜をゆっくり丁寧に見直すことで改善されやすいので、子どもの練習につきあってあげましょう。
「前より上手になった!」と時々ほめてあげるのがコツです。
経験不足の場合
ステージ経験の少ない子供の場合は、無駄な恐怖心や動揺を減らすためのイメージトレーニングをおすすめします。
イメージトレーニングというのは
- 舞台の袖から登場
- お辞儀
- 演奏
- お辞儀
- 退場
のように本番に近づけ、舞台袖からステージに向かうまでの通し練習をします。
拍手をもらったりすると更にステージっぽくなりますし、ちょっと恥ずかしいくても何回か練習するうちに慣れてきます。
女の子ならお気に入りのドレスを着せたりして気分をあげてください。
途中で間違ったり忘れて止まったりすることもあるかもしれませんが、あまり深刻にならずに曲が終わるまで聴いて拍手してあげましょう。
他人の目が気になる場合
発表会は音楽が主役ですが、ステージに慣れていない子供にとって人目のほうが気になっても仕方ありません。
しかし「自分を良く見せよう」とする気持ちが根っこにあると音楽に集中しづらくなります。
そこで日頃から子どもの練習に大して
- 前よりここが上手になった
- ◯◯の音を聴くと元気が湧く
- 姿勢が良くなった
など、子ども自身の演奏に対して肯定的な言葉がけをしてあげてください。
実際、ステージ上でのミスや失敗も一つの成長の過程にすぎませんので、むしろ深刻にならず演奏に集中させる方向でサポートしましょう。
決められた曲が好みではない
子供は、自分の弾いてみたい曲ではないときに気持ちが乗ってこないことがあります。
子供がどうしても嫌がるような曲の場合は、先生に相談して他に合った曲を選曲してもらいましょう。
本当のところ、曲自体は嫌いでなくても譜面が難しく見えてやる気を損ねている場合もあります。
先生に弾きやすい方法はないか譜読みのコツを教えてもらうと、思っていたよりも簡単に弾けたりもしますよ。
中には、そんなに好きでなくても弾いている内に好きになる曲もありますがエンジンがかかるのに少し時間がかかりますね。
では、子供の好きな曲を増やすにはどうしたら良いのでしょうか?
好きな曲は
- 日頃から耳にしている音楽
の中にあります。
あなたが良く耳にする音楽は何でしょう?
クラシックですか?ポップスですか?
実際のところ、ピアノを学習するためにはクラシックのほうが
- リズム
- メロディー
- ハーモニー
の勉強になりますし音量の変化も多彩です。
しかし、ポップスなどの「大衆音楽」のように日常的に流れてくる音楽と違って親しみが湧きにくいでしょう。
クラシック音楽も日常的に自ら聴くようにすると親しみが湧きやすくなりますし、せっかくピアノを習っているなら弾く機会があっても良いですよ。
意外と子供さんの感性にマッチしているかもしれませんので、ぜひ積極的に聴いてみてください。
子供が人前での演奏に強くなるための日頃の練習方法とは?
子供がステージで実力を出し切るためには、
- 練習に対するモチベーションを上げる
- 不安対策をする
の2つの方法が有効です。
練習に対する対するモチベーションを上げる
練習に対するモチベーションは
- 他人の演奏を聴く
- 練習の目的を明確にする
ことで上がってきます。
他人の演奏を聴く
他人の演奏を聴けば聴くほど自分の頭に入り、今度は出したくなる欲求がでてきます。
CDを聴いたり、YouTubeなどで動画を検索してみてください。
子供さんは誰の演奏がお気に入りでしたか?
気に入った演奏を何回も聴いているうちに自ずとと練習するようになり、本番の演奏にも余裕が出てくるはずです。
練習の目的を明確にする
「今日はここまで出来たらおしまい!」という練習の目的が分かっていれば、気持ちの乗らない日の練習もはかどりやすくなります。
大げさに言えば、モチベーションが低くても積み重ね練習が可能になります。
練習の自己管理を子供自身ができるようになるまで、ある程度は親も付き合ってあげましょう。
いつまでに仕上げるのかを子供と一緒に把握しておけばダラダラ練習せずに済みます。
子供に「今日はここまで頑張ったね!」というふうな声がけをすると、小さな目的達成でモチベーションもあがりますよ。
本番に強くなるには毎日の練習の積み重ねが肝心です。
不安対策をする
子供が不安を感じるのは
- ステージでピアノを弾いている自分
をイメージ出来ていないことが原因です。
そのためには、ステージでの段取りを子供に伝えた上でお家で実際に「本番さながら」を体感させてください。
ご家族の前で本番と同じようにお辞儀をして曲を通して弾いてみると、緊張してミスをしやすいところも把握でき、ポイントを絞って練習もしやすいですね。
さらに、本番用の衣装を着て靴を履いてくリハーサルをすると普段と違った感覚に気が付きます。
- 椅子の座り心地
- ペダルの踏み心地
など本番前から衣装の着心地に慣れておけば、本番は演奏に集中しやすくなります。
まとめ
大勢の人の前で発表することは子どもに限らず大人も緊張するものです。
緊張のあまり失敗するのを想像すると確かに恥ずかしいですね。
ステージ慣れしていない子供にとっては尚更のことでしょう。
子供の気持ちを前向きにするには練習だけでなく
- 本番の段取りを把握する
- モチベーションを上げるようにサポート
してあげましょう。
また、日頃から先生とコミュニケーションをとっておくと良いアドバイスがいただけるかもしれませんよ。
親がサポート出来ることは、子どもさんの気持ちにゆとりをもたせることです。
ステージまでに子供のモチベーションが上がって「良いステージ発表」につながることを祈っています。
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